• 2023.12.14

    12月のおすすめ野菜②

    紫白菜

    美味しいけど「混ぜるな、キケン!」(笑)

    紫白菜は2019年頃から作っています。以前から飲食店の方には「冬は野菜の彩りが少ないから何かない?」と相談されていて、その頃に紫白菜が出て来て真っ先に作りました。紫色の彩りはもちろんですが、白菜によく見られる“うぶ毛”というか“毛羽立ち”がないので生で食べられるのが特徴です。だから、サラダで食べると見た目も鮮やかだし、すごく美味しいんですよ。

    ただ、最初の頃は産直などで店頭に並べても全然売れませんでした(笑) こういう新しい野菜とか珍しい野菜にはよくあることなんですが、1年目はまったく見向きもされない。2年目でなんとなく気にしてもらえるようになって、3年目でようやく買ってもらえるようになる……。新しい野菜、珍しい野菜を世の中に知ってもらおうとすると、それくらい時間がかかります。紫白菜も我慢の3年が過ぎてようやく定着してきてくれて、農家としてはうれしいですね。

    1年試してみて売れなかったら、普通なら作るのをやめます。でも、「うるおい春夏秋冬」では自分たちが食べて「おいしい!」と思ったら作り続けます。だって、美味しいから(笑) 一般のお客さまにもいつか気づいてもらえるだろうと思って作り続けます。紫白菜も、まさにそんな野菜です。

    ただ、紫白菜はやっぱり生で食べて美味しいし、彩りもキレイなのでサラダも映えるし、ボリューム感もあって使い勝手がすごくいいので、飲食店の方にはずっと人気でした。そういう方たちに支えられていたから、一般のお客さまに手に取ってもらえるまで3年かかっても我慢できたというのはありますね。紫白菜は東京のお店からも引き合いが多いんですよ。飲食店のみなさんに感謝です(笑)

    飲食店にも人気の紫白菜、ぜひ食べてみてください!

    シンプルレシピ

    やっぱり一番のおすすめは、サラダ!  彩りもキレイだし、いろんな野菜とミックスしてシーザードレッシングサラダでいただくと、シャキシャキした食感もアクセントになって美味しいです!

    ちなみに加熱すると甘みが増して、それもまたおいしいんですが、鍋に入れたりするとアントシアニンの紫色が流れ出るのでたいへんなことに、、、「混ぜるな、キケン!」です(笑) そういう意味では、酢漬けにするとアントシアニンの発色も増してすごく鮮やかになるので、見て目もキレイです。ぜひ、試してみてください!

  • 2023.12.4

    12月のおすすめ野菜①

    ほうれん草

    霜にワクワク! 雪にドキドキ!

    ほうれん草が一番おいしいのが、霜が降りて、積もらない程度に雪が降る頃です。寒さが増してくると、ほうれん草は糖分を増やして身体を凍らせないようにがんばります。だから、今の時季に食べるほうれん草は甘みが増して、とても美味しいんですよ。

    ただ、北上市は雪が多い地域なので、この時季は毎年ドキドキしています。「雪、降りすぎるなよ!」って。雪が積もったら収穫できなくなりますから(笑) 私の家族は皆ほうれん草も大好きなので、甘みがあって美味しいほうれん草が食べられなくなるのも辛いですし(笑)

    「うるおい春夏秋冬」のほうれん草は、「えぐみが少なくておいしい!」とよく言っていただきます。その理由は、何といっても「土づくり」です。「うるおい春夏秋冬」では有機肥料だけを使っているのですが、さらに窒素分を抑えてカルシウム分を増やすように配慮していて、その結果、えぐみの原因となるシユウ酸も抑えられて、えぐみが少なく、噛んでもギシギシならない、甘くて美味しいほうれん草になります。

    そんな「うるおい春夏秋冬」のほうれん草は、露地では雪が積もると収穫できないので、ハウス栽培に切り替えて春まで収穫はできます。ただ、それでもやっぱり一番おいしいのは、「雪、降りすぎるなよ!」とドキドキしながら収穫する露地栽培の今の時季のほうれん草です。

    だから、ぜひ今の時季のほうれん草は絶対食べていただきたいですね。来年(2024年)からは品種をさらに選りすぐっていこうと思っています。「日本ほうれん草」という昔ながらの品種の系統のものですが、さらに美味しいほうれん草ができると思います。お楽しみに!

    シンプルレシピ

    ほうれん草といえば、「お浸し」ですよね。私の家族も大好きですし、何と言っても「うるおい春夏秋冬」のえぐみが少なくて美味しいほうれん草の魅力も、お浸しで食べていただくと一番わかると思います。その他にもスープに入れたり、エノキといっしょにバターで炒めたりしても美味しいですよ!